開業するなら知っておきたい!クリニック開業までのステップとコンサルタントの役割


近年、病院やクリニックなどの医療機関の倒産が相次いで起こっていることをご存知でしょうか?帝国データバンクの調査によると、2000年から2015年の16年間に 病院、クリニック、歯科を含めた医療機関の倒産件数は527件に及ぶとの報告があります。毎年30件以上の医療機関が廃業に追い込まれているのです。

クリニック開業は、自分の思い描いていた理想のクリニックを追い求めることができる反面、廃業のリスクもあるのです。

しかし、開業コンサルタントをうまく活用すれば、そのような廃業リスクを最小限におさえることが可能です。なぜなら、開業コンサルタントは、物件選定や内装設計、事業計画の策定、人材採用、人材育成、広告・宣伝など、選ばれる医療機関になるためのプロセスを熟知しているからです。

多くの開業を経験しているため、失敗しないための方法も理解しています。何の知識も持たずに開業に進むよりは、コンサルタントをうまく活用した方が成功の確率を上げることができるのです。

今回は、クリニック開業までの13のステップと、それらのプロセスの中での開業コンサルタントの役割についてご説明します。

 


クリニック開業までの13のステップ

  1. コンセプト設計
  2. 物件調査、選定
  3. 事業計画策定
  4. 資金調達
  5. 内装設計、施工
  6. 医療機器選定
  7. 人材採用、人材育成
  8. システム選定またはシステム構築
  9. 広告、宣伝(看板、チラシ、ホームページ制作)
  10. 諸官庁へ開業書類提出
  11. 備品購入
  12. 内覧会企画
  13. 開業後のサポート

 

1. コンセプト設計

まずは、クリニックの経営理念や診療方針を作成します。たたき台は、開業する医師が自ら作成する必要がありますが、コンサルタントが診療体制やターゲット患者層などを確認して、要件を整理します。

 

2. 物件調査、選定

診療商圏調査、診療商圏に基づく診療収入予測や物件開発を行います。実際に交通量の調査や競合となるクリニックの調査などもコンサルタントが行なってくれます。物件開発を得意とするコンサルタントも存在しているので、お願いすれば優良物件を探してくれる可能性もあります。また、門前薬局の誘致などもできるコンサルタントもありますので、積極的に活用するとよいでしょう。

 

3. 事業計画策定

年次計画や事業採算計画などを医師と一緒に考えます。

 

4. 資金調達

事業計画をもとに資金計画も立て、資金調達をコンサルタントが支援してくれます。

 

5. 内装設計、施工

院内のレイアウト設計を行います。施工業者の選定や見積・発注など、すべてコンサルタントがメインとなって行なってくれます。必要に応じてコンペをやる場合もあり、施工業者の手配や決定通知などもお任せできます。

 

6. 医療機器選定

医療機器の選定、見積、発注などをコンサルタントが行なってくれます。高額な医療機器についてはリース契約を結ぶことがあり、契約支援を行なってくれる場合もあります。

 

7. 人材採用、人材育成

採用人材の人物像、雇用条件の要件整理から、求人、面接、採用決定までトータルでサポートするコンサルタントもあります。人材育成に力を入れているコンサルタントの場合、オープンの1ヶ月ほど前からスタッフ教育研修の実施、ワークショップ、業務マニュアルの作成も行なってくれます。

 

8. システム選定またはシステム構築

電子カルテ、予約システムなどの選定サポートを行ないます。システムに強いコンサルタントの場合、独自システムの構築まで行います。

 

9. 広告、宣伝(看板、チラシ、ホームページ制作)

開業コンセプトにもとづいた広告・宣伝計画を立てます。看板、チラシ、ホームページの作成支援など行います。

 

10. 諸官庁へ開業書類提出

行政、保健所、厚生局への開設許可申請や社会保険医療機関指定申請などを行なってくれます。火災保険、動産保険、医師会への加入なども支援してくれるコンサルタントもあります。各手続きは手間のかかる作業ですので、この部分だけでもコンサルタントを利用するメリットがあります。

 

11. 備品購入

診察室で使うデスクや椅子、パソコンなどクリニックで利用するものを全て購入しなければオープンすることができません。物品の選定は開業する医師が行いますが、これらの購入支援を行なってくれるコンサルタントも存在します。診察券や封筒などのデザインや制作なども必要に応じて行なってもらうことも可能です。

 

12. 内覧会企画

最近では、プロモーション施策の一環として内覧会を実施するクリニックが増えています。内覧会チラシ、招待状、パンフレット作成。折込チラシの手配。当日の運営サポートなど行います。

 

13. 開業後のサポート

開業後のサポートは、対応してくれるコンサルタントと対応していないコンサルタントがあります。対応するコンサルタントの多くは、定期的な経営相談などが主です。手厚い対応をするコンサルタントの場合、バックオフィス業務を請け負ったり、場合によっては事務長派遣するケースもあります。

 

まとめ

今回は、クリニック開業までの13のステップと、コンサルタントの役割についてご紹介しました。開業コンサルタントのメリットは、医療以外の知識が必要な部分について支援をしてくれたり、先生が見落とやすいポイントについて問題定義をしてくれる点などが挙げられます。先生と同じ目線にたって一緒に議論できるパートナーであれば、開業を成功に導く確率も高まります。

また、諸官庁への書類提出代行や備品購入の支援など、開業には欠かせない手間のかかる作業も手伝ってくれる心強い存在でもあります。

開業コンサルタントをうまく活用して、理想の開業に向けて一歩踏み出してみるのはいかがでしょうか。